とても短い時間
だけどそれはとても長い時間
あなたはふしぎ
どうしてぼくをこんなにもどきどきさせるの?

ひらかれてゆくぼく
これはきっとあなたのおかげ。
だからぼくはいつかあなたを導いてあげたいんです。

 

 

「太一さん・・・」

「ん?」

どんな一言にでも敏感に反応を返してくれるこのひとがいとしい。

「僕、考えてたんです、僕なりに。」

「・・・・・」

何を?と言いたげな視線を下から上目遣いで投げ返してくる、その反応も嬉しい。

「どうしたらあなたを、幸せにすることができるのか。」

「オレを?幸せに?・・・・・・・・・・」

いつもならきっともっと続けて話せるだろうけど、雰囲気にのまれてそれ以上言葉をつむげないでいる太一。

「あなたは 僕を幸せにしてくれたから・・・・」

ゆっくり、ふわっと微笑んで。

口付け・・・優しく。優しく・・・・・・・・。

「・・・・・・」

そのまま、体がとけてしまいそう。

「・・っは」

「もう、イヤじゃないんですね・・?」

太一にとって、こういうキスはイヤとかどうとかじゃなかった。

光子郎と、こういうキスをすると、心地よい浮遊感に襲われる。

反面。それがいつまでも続かないことへの不安にもつながる。

そこまで考えて、静かに視線を落として 小さい声で囁くように言う。

「このときだけ・・すごく 幸せなんだ・・」

「・・・そうですか。」

回転の速すぎる頭は、そのコトバの真意まで嗅ぎ取ってしまう。

「僕じゃダメですか…?」

「違うっ!そうじゃなくてっ・・・」

「そうじゃなくて・・?」

少し冷たい光子郎の瞳。でも、太一は思うことを伝えることだけしかできない。

「すごく幸せ。でも、・・・・離れるとき、不安になる。」

素直すぎる恋人にはいつも脱帽。

「そう、ですか・・・じゃ」

やっぱり最初とは少し違う、硬い表情だけど・・でもそんな表情の光子郎には、こうするのが一番。

それを知っているから。

「・・・・・」

「・・・・・」

また口付け・・・

 

 

笑って。

冷たくしないで。

 

 

「・・・・・大丈夫、ですよ。太一さん。あせらなくても 僕は・・僕でありつづけるんですから。」

「・・・わかった?」

また上目遣いで。

「あなたは・・思ったことを全部口にしなくってもいいんですよ?」

苦笑する光子郎。

「あ、笑った」

そう言った太一は 満面の笑み。

「ええ。・・・あなたもやっぱり・・笑ってるのが いいですよ、太一さん・・」

最初に見た微笑みを確認して、太一は三度目を閉じる。

「いいんですか?明日は・・?」

「いいから!オレがその気になってんだぞ!」

目を閉じたまま。思ったままを・・・

 

思考がストップするほどの 激しい 口付け。

もうあとは・・・

 

 

みゆ まいら 2000.08

どうやらコレは今日観たセラムン再放送が影響してるようです(苦笑)
ラブラブ甘々武内直○ビームがっ…(笑)