あの子は大事な子なんだ。
何度も奪われそうになった安息に、必死に縋り付いて、そして自分の物にしていく子だ。

「ヤマト、今日も・・」
今日も遅くなってごめんな。

寝室の前で呟いて、床に寝そべった。
寝室に入って、寝顔を見たかった。
安らかな寝顔を見たかった。

でも、そうすることを法を犯すかのように感じる。
安らかな寝顔などあの子の顔には無い、隠した傷がうわ言を誘い出し、もう自分のことなど呼びはしない。

「ヤマト・・・」

寝室の戸を滑らすことさえもとまどわれる、
その音があの子から束の間の安息を奪ってしまうのではないかと思ってしまう。

「束の間の安息、ねェ」

自分には安息など用意されていない、この部屋も、仕事場も、どこもかしこも、味方ではない。
ただ一つ、あの子が居る場所の他は。


すらりと音がすれば、いいのにと思っている。
戸が開けば、いいのにと思っている。
そこにあの子が立っていれば、もっといいと思っている。
あの子が笑いかけてくれれば、それでいいと思っている。
あの子が隠しているもの、わかっているけれど。
うわっつらだけでもいい、笑ってくれていれば、それでいい。

あとは、あとは俺が。
「そうさ、何とかなるもんさ」
淋しさに押し潰されそうな今だって、何とかやっていけてる。

「そうだろう、ヤマト」
「・・・ああ」
いつの間に立っていたんだろう、戸をすらりと開けた音などしなかったのに、しかしそこにあの子が居ることだけはわかってしまって。
「何とかなる、そうだな、そうだ」
「お前だって料理ができるようになった、それでいいんだよな」
「家事は別問題だっ」
ぐしゃ、と頭を押さえられたが、顔は緩んだまま。

「何だおまえ、何で起きてきたんだ」
「別に」
まさか・・
「こんな時間まで何してたんだ」
「・・・・・・・別に」
「・・・・・・・。」
まずったか。平和に寝たいだけなんだが。

「・・・・ばーか、言わなきゃわかんないのかっ」
「な・・お、おおお親に向かってそりゃないだろヤマト;;;;」
「・・・・・・・・・・。ほんとにばかだ」
「・・・・・なに、まさか」
「まさか。だめか?」
「ダメに決まってるだろ!」
「・・・・・・・・・やるっつったらやるんだよ!」
「はぁ?!」

ああ、つかまったらいつも同じ。
脱けられない、でも脱けたくない。
それは、俺も、お前も同じなのか・・?
うわっつらだけでもいい、笑ってくれていれば、それでいい・・・・・・・・




コレは小5のつもりで書いてみました。
襲い受。
裕明さんは弱いと思う。
光子郎×父だって大アリだと思う。

フジテレビ社屋見ると萌える。

きっと、それが正しい石田父ファンだと思う。笑。

みゆまいら 01/09/02